寓話

昔のお話。
昔々のお話です。
少し悲しいお話です。

昔々のある所、ロボの少女がおりました。
非力な彼女は恨みます。
世界を自分を友人を。
無理もありません。
その世界は弱い者にはやさしくなかったから。

そんなある日の事でした。
彼女は一人の旅人に出会います。
その旅人は言いました。
「頑張る事は無駄じゃ無いよ。」
その一言で少女は泣きました。
とても、とても、沢山泣きました。

それから少女は頑張ります。
朝も夜も。たまに休日も。
それは、いつか旅人に会いたいから。
「頑張ったね。見違えたよ。」
と言って貰いたいから。

でも旅人は旅人。
あれから旅人に会う事はありません。
それでも今日も少女は頑張ってます。
いつか会える日を夢見て。