パシリ小話・「ハロウィンの話」


街を彩るオレンジのお化けカボチャ。流れる陽気な音楽。
今グラール太陽系はハロウィンシーズン。
イルミナス騒動から数ヶ月しか経たないのにお気楽なもんだ。
もっとも、お祭り騒ぎをするだけ人類はまだ余裕があるって事かね。

今日もミッションを終わらせてマイルーム。
パシリ帰ったぞー、お腹すいたー、メシーメシー。
「ト…トリック、オア、トリートです」
へ…?なんだ今のセリフ?
マイルームに入るとマント姿のお化けカボチャ。
それがPM450ことマイパシリだと解るのに丸々1分もかかった。
えーと…450さん?何してるのかな?
「と、トリートー…」
いや、それはもういいから。

「あの…その、進化したら、やりたかったのです」
ホホを染めながら450。ちょっと可愛いじゃないか。
普段のお堅い450からは想像もつかないカボチャ姿。新鮮だね。
それにしても、そんなにハロウィンが好きだったのか。
あー…そう言えば一年前はコイツは赤玉だったからなぁ。

「それで御主人様。トリック、オア、トリートです」
お菓子くれないとイタズラするんだっけ?
「はい!お菓子です。出来ればS武器」
それはお菓子とは言わないんじゃないのか?イタズラじゃだめ?
「ラ・フォイエとギ・フォイエのどちらがよろしいですか?」
う…にこやかにハウジロドウを出すなよ。
仕方無いなあ、A武器でガマンしてくれよ。レプカだけど。
「いただきます」
…モギモギモギ…ポツリ
「…だって、あの時は来年が来るなんて思わなかったもの」
ん?450?何か言ったか?
「いえ、何でも?」
変なヤツだな。でもまあ、これからもヨロシクな450。


一人称のお話。ハロウィンの頃ですね。
2回目の季節イベントは感慨深いねーで書きました。
ハロウィンーカボチャー杖ーテクニックー450の連想で450。